2012年10月30日火曜日

体験入学 〜オランダ紹介の巻〜

オランダを発つ前に教頭先生と電話でお話した時には、
「1年生ですので、仲良く遊べることを目標にしましょう。文化紹介などもなくて結構です」
てなことになっていたので、オランダ的なものは特に用意しないで臨んだのだが…

そこはやはり「知りたいよねー!」と、なりますわな。
で、1年生の3人の先生方からリクエストがあり、オランダ紹介の授業をすることになった。

何も準備していなかったのだが、父が即席でインターネットから画像を拾ってきてFlashの
プレゼンテーションを作ってくれたので、それを元に母がお話をするという形。
便利な世の中になったもんですなあ… 母だけなら地球儀と紙芝居で話していたかも ^^; 


視聴覚教室で、1年生100人を相手に30分ほど。
地理や歴史の話も織り込みたいが、相手は6〜7歳の子。できるだけ噛み砕いてみた。


まず、話を始める前に質問してみたところ、ほとんどの子がオランダという国の名前は
知っていた。
ちょっと前にテレビで「世界一自転車に乗る国」として紹介もされていたらしく、それを
見て知ってる〜なんていう子もいたり。


400年の日蘭関係は「お殿様の時代からのお友達」という風に紹介。
当時教えてもらったことが日本語にもいろいろ残ってますよ、と。

しかしまあなんといっても一番の「つかみ」はコレ!



すごい歓声〜☆
みんな知ってるこの人たちは、日蘭友好の大きな架け橋。
特に本田選手はS小学校のある市の出身なので、地元のヒーローなのだ!
(1年1組のH先生の旦那様がかつて受け持ったらしい…)


食文化の比較のほか、主要産業(酪農業、園芸農業)や年中行事の紹介も少々。
海抜下で平坦な国土の話や自転車文化についても画像を交えつつ話したので、それなりに
印象に残ったのではないかと思う。

最後にごまめも交えてオランダの子どもの歌を数曲披露し、質問コーナーにうつると…
挙がるわ挙がるわ、挙手の嵐! 
「どんな家に住んでるんですか?」「オランダ語で〇〇ってなんて言うんですか?」
みんな興味をもって話を聞いてくれたのがよくわかった。

これで遠い異国を少しでも身近に感じてくれたら…なんていうかしこまった建前は、
オランダ人の父に群がって「ハロー!」とかなんとか構いまくる子らには実は必要ないの
かもしれない。その柔軟な感性をこそいつまでも持ち続けてほしいものだ。


S小学校のみんな、ありがとう!

2012年10月28日日曜日

オランダに

帰ってきたなーと思う瞬間:

ラップが切れない…。

スキポール空港から家の方への電車に乗ろうとホームで待っていたら、何の説明もなく
次の電車を示す案内版に「○時○分発の△△行きは運行しません。」と出る。
しません、って………。

幸い、同じ方面に行く各駅停車は走っていたので、それに乗れた。

19時台の電車だというのに、ごまめを乗せたバギーを畳むことなく突っ込めたり、青年が
笑顔で席を譲ってくれたり、幼児連れで肩身の狭い思いをしなくてよいのは、ポジティブに
「オランダだ〜」と思う瞬間。バスも同じく。
スーツケース3つ+バギーの乗り降りも、必要以上に気を遣って慌てなくてもいい。

セントラルヒーティングで家の中があったかいのも、寒がりな私にはありがたい。

ため息と共に苦笑したり、イラッとしたり、ホッとしたり。
日本特有の過剰な便利さはないけれど、それなりの良さもある、オランダ暮らしに
おかえり〜ってなわけです。

体験入学 〜1年1組での日々〜

S小学校は、滞在先のマンションから徒歩5分という至近距離。
ドキドキの初登校は、一家揃って学校へ。
とにかく「外人」の父とチョロチョロ愛らしく動き回るごまめに注目が集まりまくり、
それがちょっと恥ずかしくてイヤ…みたいなこまめ。
好奇心と人懐っこさ全開のクラスメートに、母は心和んだんだけどね。


時間割は毎日5時間。
授業は、算数が楽しかったようだ。繰り上がりや繰り下がりのある計算。
運動場での体育は初めて。オランダでは体育館のみなので。
図工展に向けた絵画制作もやった。こまめは出品しないので持ち帰り。

お楽しみの給食、そして掃除。オランダにはどちらもないので、貴重な体験だ。
初日には給食当番もさせてもらったそう。食器を運んで重かった、と。

休み時間のお気に入りは「うんてい」。
オランダの学校にはないのだが、ハマったらしく、毎日遊んでいたらしい。


そして、量は多くはないのだが、毎日きっちり宿題が出た。
  国語:漢字ドリルかプリント、またはカタカナプリント。
     音読。
  算数:計算プリント。
書き取りがあまり好きでないこまめはちょっとブツブツ…。
みんなやってるんだよ、と励ます。

親や託児所の人の送迎が基本なオランダとちがい、日本では自分で通うのが当たり前。
1週目の後半からは、こまめも他の子と同じように自分ひとりで通うと言い出した。

最終日の1日前の5時間目に、授業参観があった。算数の授業。
わかっているはずなのに、決して手は挙げないこまめ。やっぱり恥ずかしいのか…。
母はその後の懇談会にも出席、先生のお話を他のお母さん達と聞くことができた。

その時ウロウロ見回していたら、こんなものが教室のうしろの掲示板に貼ってあった。


週1で配られるクラスだよりにもこまめの紹介を載せて下さったし、やんちゃな1年坊主
に囲まれて手一杯だろうに、よくして下さったと思う。
こまめは手がかかるというタイプではないが、それでもいろいろ気を遣っていただいた。
2週間だけの通学というのと、本人が気後れしてモジモジしていたからか、特定の仲良し
さんができたりしたわけではないが、みんなに名前を覚えてもらい、こまめの方も何人か
の名前を覚え、楽しく過ごせさせてもらった。

それで恩返しというわけでもないが、乞われてオランダ紹介の授業をやってきたのだが、
その話はまた次回。

2012年10月27日土曜日

体験入学 〜手続き編〜

3週間の一時帰国中、こまめは2週間小学校に通ったわけだが、まずは、そこに至った
ことの流れから。

おまめ一家は、事情があって実家に大勢で押し掛けて行って泊まることができないので、
里帰りの際はいつも実家の近く(徒歩で30分強の距離)にあるウィークリーマンションに
滞在している。
そこから私の母校のY小学校までこまめの足で歩かせるのはなかなか大変そう…。
なので、そちらではなく、滞在先の最寄りのS小学校に通わせてもらえるよう打診。
これが夏休み明けのことで、出発の1ヵ月前くらい。

とりあえずS小学校に電話してみた。
「市の教育委員会に決定権があるので、先にそちらに問い合わせるように」とのこと。
ただ、1学期にもイタリアからの子が他学年に来ていたりして前例はあるそうなので、
かなり大丈夫そう!
しかも、通学を希望している時期は、ちょうど運動会が終わった後らしい。
大きなイベントと重なると先生にも悪いし、練習練習でこまめも面白くないだろうから、
特に何もない時期で良かった。

教育委員会に電話をして、簡単な電話面談。
通学予定の子の日本語のレベルは?(読み書き日常会話…まあぼちぼちOK)
給食があるので、アレルギーとかないですか?(日本のごはんなら何でも食べます)
体育なども普通にできますか?(全く問題なし)

…で、あっさり許可。
持ち物など詳細は直接S小学校と連絡を取れとのこと。

S小学校は「手ぶらで来て下さってもよいですよ〜」とおおらかな対応。
まあ補習校で使っているモノがあるので、ある程度は持って行くことにした。
ランドセル、上靴、教科書(たまたま同じものだった)、ノート、筆箱、水筒、
給食用ナプキン、クリアファイルなど。
体操服は、適当なTシャツと短パンを持参。体育館シューズも。
図工で使うクレパスと、自由帳、下敷きは日本で購入。
音楽で使う楽器(ピアニカ)は学校で貸してもらった。

3クラスある1年生の1組に入れてもらうことになる。
担任は女の先生で、1クラスの人数は約30人。

日本到着後、通学開始までに市役所内の担当課で面談。
書類に必要事項を記入し、保険の説明を受ける。
(海外旅行保険に入っていたのでこの傷病保険には入らなかったが、年間450円とのこと)

私立幼稚園の体験入園時には万単位のお金がかかったが、公立小学校で必要な経費といえば、
給食費のみ。
自治体によると思うが、162円/日という破格でバランスの取れた調理したての食事が供給
されるなんて、素敵すぎる!
オランダのこまめの学校では、昼休みの保育料を同じ位払わないといけないっていうのに。
しかもお弁当は持参で…。

さて、市役所からS小学校にまわり、そちらでも面談。
校長先生はお留守だったので、教頭先生と。
緊張からか、極度の恥ずかしがりに変貌したこまめ、促しても挨拶できず…。
先生はにこやかに応対して下さったけど、大丈夫かなあ??


以上、
自治体によって対応はちがってくるかもしれないし、校長先生の一存で決まる所もあると
聞く。実家の誰かが直接面談に行って話を進める所もあるらしい。
こまめの場合はこんな風にことが運んだ、という一例なので、ご参考までに。

里の秋

ご無沙汰してます。久しぶりの更新です。

10月の1週目から3週間、一時帰国してきました。
日本に帰るのは2年ぶりです。


実りの秋。住宅街の中の田んぼも黄金色になっていました。

本来ならこの時期にはオランダの学校の授業が普通にあるので休めないのですが、春頃に
ダメもとで申請してみたところ、ありがたいことに許可が下りたのです。
そんなわけで、暑く過酷な夏を避けての里帰りが実現。

秋の平日ということで、こまめは小学校の体験入学に挑戦してきました。



2年前には赤ちゃんだったごまめ。
今回は、おばあちゃんとの接触をはじめ、さまざまな刺激をたくさん吸収してきました。



父も楽しみ…



母も充電完了!


これからまた詳細をぽつぽつ上げて行きますので、よろしければお付き合いください。